2023/11/16
担当 / 代表取締役 平井 伸幸
「地域」に根差せない美容室は大手やリーズナブル専門店との争いに巻き込まれ、集客に悩み、単価アップができず、社員も集まらず苦しい状況になります。
では、どう取り組むべきか、自社の美容室での事例を具体的にご紹介します。
成長を目指す美容室経営者の方必見。ぜひ最後までお読みください。
目次------------
(1) これNG!内向き美容室経営者の実態
(2) なぜ今、地域密着の美容室が伸びるのか
(3) 地域に愛され集客できる美容室になる方法
(4) まとめ
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(1)これNG!内向き美容室経営者の実態
美容室経営者に次の2つの質問を投げかけてみると、どういう答えが返ってくるでしょうか。
②どのような美容室経営をしたいですか?
この回答で最も多いのは、①②共に「アットホーム」です。
「アットホームな美容室」とは、常に和気あいあい良居心地が良く、お客様から愛され、人が集まるサロンでしょう。多くの美容室経営者が独立する際に理想とした美容室のイメージでもあります。
確かに繁盛サロンになるためにとても重要です。
しかし、逆に、「アットホームではない美容室」はあるのでしょうか?おそらく90%以上の美容室はアットホームを目指した経営をしていると考えられます。
大半の美容室がアットホームを目指しているということは、アットホームを売りにした上で集客力を上げるためには、大きく差別化しなくてはいけません。
他店とは数段違った独自の取り組みや、本気の地域とのつながり、ブランディングが必要になるでしょう。
店の外にも目を向ける重要性
美容室経営者は店内に目を向けてはいても、地元の行事や地域の他業種の経営者とのつながりといったような「店の外」にはあまり関心がない方も多いものです。
私自身もそうでした。軽視していたわけではありませんが、重要度、優先度が低く、具体的な行動はとれていませんでした。
しかし、コロナ禍で価値観が変わったのです。毎月お客様がご来店してくださること、社員が毎日出社してくれること、取引先が真剣に支えてくれることが当たり前のことではないと感じ、心からありがたく、感謝するとともに自分も貢献しなければと思いました。
美容室のメイン商圏は半径2kmと言われています。徒歩圏内となると1km前後かもしれません。
そんな中、地域に目を向けない経営では、愛される美容室になれず、生き残りが難しくなるのは簡単に想像できるでしょう。 地域に対して何ができるのか、何をすべきか考えることが必要なのです。
(2)なぜ今、地域密着の美容室が伸びるのか
地域密着経営のヒントは飲食店でした。
自社の近くでも、コロナでほとんどの飲食店が苦境になりました。大手居酒屋やファミレスなどのチェーンがどんどん閉店・撤退していったのです。
そんな中、昔からやっている知り合いの定食屋さんは、コロナ前とほとんど変わらず営業していました。苦境を心配する店主のファンが、今まで以上に頻繁に来てくれ、紹介をしてくれ、むしろ売上が伸びていました。
飲食店も美容室同様に競争が年々激化。そんな中、どのお店も味のレベルが高くなっています。
つまり、どのお店も美味しいし、きれいで居心地も良いという点では差が無いのです。
そうなると、顧客はどうやってお店を選ぶでしょう。
という傾向が非常に強くなります。
コロナ禍で顕著になっていますが、アフターコロナでもこの傾向は続くはずです。
美容室も同じです。どうせ美容室に行くなら、あの人、あの会社から買いたいと思ってもらえる店舗が生き残ります。
つまり、地域貢献、地域密着が大いに関係してくるでしょう。
(3)地域に愛され集客できる美容室になる方法
コロナ以降、経営者として自社で取り組んできた事例がいくつかあります。ここでは具体的に5つご紹介します。
地元の経営者の集まりに参加する
以下のような集まりに積極的に参加してきました
- 商工会議所
- 中小企業同友会
- 地域の経営者向けセミナーや交流会
何度か通ううちに仲の良い経営者仲間が増えます。経営者は影響力が強いので、顧客や取引先の紹介など自社のメリットにつながることも自然と多くなります。
このような場所に行くと毎回思いますが、美容室経営者がほとんどいないのです。なぜなのか非常に不思議に感じています。
美容室経営者は外に出る機会、特に異業種経営者と接する機会が少なすぎます。だからこそ、目立てるのでチャンスです。
「子供がはじめてヘアカラーしたいと言い出して相談したい」
「髪のクセが気になり始めた」
など、他に美容室がいないから、相談が自分に集まります。
地元の行事に参加する
地域のお祭りに参加しています。町内会の飲み会にも参加しました。
前述した通り、美容室の商圏はメインが2〜3kmです。その地域のイベントに参加すると一気に知名度が上がるので、経営者が顔を出すことは何よりの広告効果になります。
地域のみなさんに愛されたいのであれば、待っているのではなく、自分から行くべきではないでしょうか。
そして顔が売れていくと、「●●美容室の社長さん」ということで、みなさんが自然と紹介してくれます。
小さくてもよいので地域貢献を具体的に実践する
当社では定期的に地域貢献活動を行っています。例えば次のようなものです。
- 店舗周辺および駅周辺でのゴミ拾い
- 障害者の方向けのサービスと障害者支援
- ヘアドネーション
- 地元飲食店支援・コラボ
- 地元イベントへの協賛
- (コロナ当初)除菌水の無償配布
など
そんな大層なことができなくても良いので、コツコツ続けることが大事ではないでしょうか。
行政やメディアから評価してもらう
地域での取り組みを、せっかくならより広く知ってもらい、ブランディングにしたいと考え、次のような認定や賞にエントリーして取得してきました。
地域貢献事業者認定 | 川口市より認定(2023年11月) |
多様な働き方実践企業プラチナ認定 | 埼玉県より認定(2023年2月) |
川口の元気経営大賞 | チャレンジ未来賞受賞(2022年7月) |
FM川口 | 月1回ラジオの放送枠をもらいました |
その他、市が発行する広報誌、取引先金融機関の広報誌にも取り上げていただきました。
また、プレスリリース配信することで、新聞、雑誌、ラジオ、テレビの取材に繋がりPRすることもできています。
外部から評価してもらえると、地域密着、地域貢献していることについて知ってもらえるため、強い広告効果が得られます。
SNSで積極的に発信する
SNSでも取り組みを発信します。こちらも口コミから集客につながっています。
私自身のつながりから、美容室に20名ほど新規集客できました。値引きではない、自社の地域貢献の思いからの集客は、ファン化・常連化しやすいです。
また若い層は特にSNSで情報収集しているため、採用を行う場合も非常に有効です。
Z世代といわれる20歳前後の層は、就職先選びにおいてSDGs等、社会貢献、地域貢献を重要視する傾向が顕著です。
(4)まとめ
地域貢献、地域密着をうたう美容室は多いですが、もう一歩、経営者自身が本気で取り組むと全く違った成果につながると実感しています。
小さな美容室ほど、この差別化に取り組んでみると、大きく変化するのではないでしょうか。
もちろん、地域に根差した経営は大手には難しいことも多いです。
経営者自身が、何のために、誰のために経営しているのか、理念やビジョンを明確にすることが顧客も社員も引き寄せることにつながります。
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