最低賃金は2023年度も引き上げが続く|美容室はどうあるべきか

 

2023/9/7

担当 / 店舗運営部 GM  外越雄喜

   

 

現在日本の最低賃金の目安がいくらかご存知でしょうか。

政府は2019年度の全国の最低賃金の目安をそれまでから27円引き上げ、時給平均を901円とする方針を決めました。 その方針を受け、毎年10月1日より最低賃金額が順次改定されています。

8月に2023年度の最低賃金に関する発表が行われ、全国加重平均額が1,004円となり1,000円を超えました。美容室側としては影響が大きいでしょう。

では、今後どのようにしていくべきなのでしょうか。考えなくてはいけないことをまとめました。

目次------------
(1) 最低賃金が上がる理由
(2) 最低賃金引き上げに向けて美容室で考える事
(3) 最低賃金対応のために生産性を上げよう!
--------------

最低賃金が上がる理由

最低賃金は毎年上がっており、昨今の物価高も影響して引き上げ額も上昇傾向にあります。ではそもそもなぜ最低賃金は上がり続けるのでしょうか。

 

最低賃金制度の目的とは

最低賃金制度は、次のように定められています。

最低賃金制度とは、最低賃金法に基づき国が賃金の最低限度を定め、使用者は、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならないとする制度

引用:厚生労働省「最低賃金制度とは」

この法律は、賃金の低い労働者について、事業または地域に応じて、賃金の最低額を保障するものです。

これによって労働条件の改善を図り、生活の安定や労働力の質の向上、事業の公正な競争を確保して、経済の発展を目的とされています。

つまり、働く側にとって生活の安定と質の向上を目指すために賃金を上げていくということです。

 

最低賃金値上げが企業に与える影響

最低賃金が引き上げとなると、単純に企業としての人件費が上乗せされることとなり、その分をどこかで削る方針の企業もあるかもしれません。

そのための施策として、人工知能(AI)の活用や業務効率化を進めるシステムが導入されつつあります。そして、この動きは今後さらに活性化されるでしょう。

その結果、企業が求める人材の需要が変化し、たくさんの人の働き方に変化をもたらすと考えられています。

レボルでも働き方改革や総務管理のシステム化、稟議や領収書の請求が携帯でできるようになり管理が簡潔化しています。

 

最低賃金引き上げによるスタッフ側のメリット・デメリット

雇用される側にとって最低賃金引き上げにはメリットもデメリットもあります。

企業にとっては引き上げに伴って今後のアルバイトやパート・派遣社員などの非正規雇用の採用にも変化が現れる可能性があり、最低賃金の値上げに伴う影響についても知っておく必要があるでしょう。

企業側のメリット・デメリットは次の通りです。

<メリット>
・スタッフのモチベーションと生産性の向上
・離職率低下
・法的リスク軽減
など

<デメリット>
・人件費の増加
・利益率圧迫
・雇用調整による雇用の不安定化
など

スタッフ側から見たメリット、デメリットを解説します。

 

最低賃金引き上げのメリット

最低賃金値上げにより、全体の時給が上がる傾向にあります。収入が増えることはスタッフにとって大きなメリットでしょう。

また、企業としてはスタッフに効率よく働いてもらいたいと考えるはずです。今まで以上に積極的にスキルアップができる研修や勉強会などに参加ができる可能性があります。

 

最低賃金引き上げによるデメリット

最低賃金の引き上げは企業にとってはコストの増加です。人件費削減として勤務時間や残業時間を減らされる可能性があります。

また、非正規雇用の採用を打ち切る企業が出てくることも考えられるでしょう。

非正規雇用を継続したとしても、生産性を高めることが大きな課題となります。スキルや経験、即戦力になるかどうかを重視して採用活動を行う可能性も出るかもしれません。

 

最低賃金引き上げに向けて美容室で考える事

最低賃金の引き上げは美容室経営にも大きな影響を与えます。法律に沿ってただ賃金を上げるだけでは、経営が苦しくなるばかり。

ここでは、レボルが取り組んでいることを3つご紹介します。

 

働くスタッフの時間改革

レボルでは数年前から9時オープンの18時までの営業とし、営業時間の短縮を行っています。

企業側としては労働コストの削減に繋がりますし、早い時間に帰れるのはスタッフにとっても良いことです。

一方で課題もあります。お客様の時間管理をしっかりと行わなければいけません。短時間で多くのお客様をこなせるようにすることと、スタッフの技術の向上を目指す必要があります。

 

お客様の時間管理

レボルでは次回予約を徹底しています。ご来店下さったお客様が、帰る際に次回の予約も取っていかれます。

全店舗平均75%のお客様が次回予約を取りますが、これによりお客様が極端に少ない日が無くなりますし、突然の予約よりも効率よく働けるメリットがあるのです。

しかし、次回予約が入りすぎて新規が取れない時もあります。この点に関しては、「極力断らないようにしよう」とスタッフと意思を共有し努力しています。

 

スタッフの技術向上

美容師は技術職ですので、多くのお客様に満足していただくためにも技術を磨いておく必要があります。

実践型の練習を継続的に行わなくてはいけないと考え、似合わせカット(コピーカット・ワインディング強化・カラー講習)など、技術研修のプログラムも頻繁に実施しています。

 

(3)最低賃金対応のために生産性を上げよう!

埼玉県は、今年度最低賃金改定により1,028円になりました。これは過去最高の引き上げ額で、50円近くのアップです。

パート、アルバイトで働いてくれるスタッフ全員の最低賃金を考える必要があります。

美容室では、1人当たりの生産性を上げて目標達成を目指すことと、スタッフの技術レベルアップを図らなくてはいけません。

企業としての負担も大きくなりますが、その分現場のスタッフもできることをやれるようサポートしていくことが重要でしょう。

スタッフ育成や教育に関するお悩みやご相談は、LINE公式またはお問い合わせフォームからお願いいたします。

レボルLINE公式

 

美容室でのコロナ対応おすすめ記事

美容室オーナーがコロナウイルス感染して分かったこと

社員でコロナ陽性者が出て、私自身(代表取締役社長 平井伸幸)も陽性者になりました。
実体験として「美容室のコロナ陽性者への対応」について追記します。

スタッフとお客様の感染予防:応用編

緊急事態宣言が解除されましたが、WITHコロナの長期化、第2波のおそれ、美容室でのクラスター発生と予断を許しません。

基礎編にくわえて、応用編では、すこしハードルは高いですが、ここまでやればお客様に向けアピールできる感染予防をあげてみます。

スタッフが感染したらどうなるのか

スタッフが発熱!?体調が悪い!?
美容室オーナーは一気に不安になります。
もしもそうなってしまった場合の対応は?

↓WEBセミナーのお知らせ・ご案内

 

 

◎はじめてのオーナー様、「仕組みで売上が上がるレボルシステム」についてはこちら

 

◎お問い合わせはコチラ