美容室の離職対策 やめる美容師・やめることをやめた美容師

2020/09/19

担当 / 代表取締役  平井 伸幸  

全てのオーナーにとってスタッフがやめない美容室経営が理想です。
毎回そうですが、美容室オーナーとして、スタッフから辞めたいと言われる時ほどつらいことはありません
この1ヶ月でも、「やめるスタッフ」と「やめることをやめたスタッフ」がいます。
美容室の離職対策のポイントを考えてみます。

 
目次————————
(1) 美容室経営の重要課題、美容師の離職の状況
(2) 美容室の離職防止のポイント「線」ではなく「網」
(3) 美容室の店長がとるべきコミュニケーション
(4) 離職防止のための労働環境整備
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(1)美容室経営の重要課題、美容師の離職の状況

 
驚くべき数字。
 

  • 離職率は1年目で約50%、3年目で約80%、10年目で約92%(厚生労働省の「産業別入職率・離職率」より)

  • 美容師の平均年齢29歳、平均年収270万前後となっており、条件改善が必要(厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」)
  • 2017年3月末現在の美容師数は50万9279人(厚生労働省の「衛生行政報告」)、また美容師免許があり美容師として働いていない人は約75万人。

 
入社してもほとんどが辞めてしまう給与水準が低いことも影響し、免許がありながら美容師ではない仕事を選ぶ人が多い。美容業界として抱える大きな課題です。
 
自分も美容室オーナーとして、どうしたらスタッフが辞めないか、いかにモチベーションを上げられるか、長く働けるための給与や労働環境をどう整えるか、頭の中のほとんどがスタッフについての問題・課題です。
 
ほとんどの美容室オーナーが同様ではないでしょうか?
実際に2019年美容室の倒産件数は過去最多、美容室の休廃業・解散件数は過去20年で最多。美容師の不足に起因するものが多いです。
 

 
 

(2)美容室の離職防止のポイント「線」ではなく「網」

 
やめることをやめたスタッフには、いつも共通点があります。それは「上司、先輩、同僚、後輩・・」あらゆるスタッフが関わってくれています。
まるで網のように。
多くの人に必要とされ、頼られ、感謝され、労われていると思います。
やめてしまう人は、その逆になっています。
 
人間関係が網になっていれば防げるものがあります。
しかし、人間関係が希薄になりやすい時代、さらにコロナにより飲みに行ったりレクレーションしたりする機会が減っている今、意図的な行動が必要になります。
 

 
もうひとつのポイントは、消防士さんと同じ、ボヤなら消化できるが、もう延焼してからでは消さないという事です。
 
嫌なことがあったり、ストレスがあったり、悩みがあって当然です。日頃からのコミュニケーションで、早いうちから相談が聞けることが重要です。
 
レボルでは店長が3ヶ月ごと評価のため個人面談をしています。仕事を切ってでもわざわざ、1対1がポイントです。そうしないと本音を聞き出せません。
 
特に1年生は、社会人になった変化、美容師になった変化、またはひとり暮らしになった変化など、非常に不安定です。レボルでは内定者全員のご両親に家庭訪問をしています。それはお子さんを預かるのでご挨拶するのが主ですが、もうひとつは不安定な1年目に家族からもサポートしてもらうことをお願いするためです。
 
 

(3)美容室の店長がとるべきコミュニケーション

 
「難しく考えなくてよいけれど順番があるよ」と言っています。
 

  • ① 承認する

  • ② 感謝する

  • ③ 期待する

 
の順番です。
①は、例えば名前で呼ぶ、あいさつをする、雑談する、などです。チームのメンバーとして関心を持つことです。特に意識して欲しいのは、パートさん。接する時間や職種が違ったりしてできていないことが多いのでは。意図的にあいさつに行く、一番最初に話しかけるなどできると良いです。
 
②は、説明が不要ですね、感謝を言葉で、態度で出して下さい。この時代だからこそ、なお、良いと思うのは、手書きの手紙をスタッフに書くことです。
感謝の想いが伝わりやすいです。
 
③は、目標達成や、役割・係をこなすこと、育成を促すコミュニケーションのことです。これは業務指示的にやっているのではないでしょうか?
しかし、どうでしょうか、①②がないのに、③だけ言われても響かないですよね。
 
スタッフが辞めてしまう時は、コミュニケーションが量的に不十分か、または①②③の順番ができていないからか、どちらかだと思います。
 

 
 

(4)離職防止のための労働環境整備

 
離職対策として、コミュニケーションの取り方について書いてきましたが、同時にスタッフが働きやすい、労働環境整備は必要、両輪になっています。
 

 
労働環境整備は、想いだけでは無理で、リアルにお金がなければできません。
 
給与アップ、社保加入、時間短縮、有給休暇、育休、賞与、退職金制度、社員旅行、独立支援・・・
 
お金というより生産性を高くして利益を出し、そのお金がスタッフに向けられるようにしなければいけません。
 
レボルではモデル店として、直営美容室を運営し実証しています。1スタッフ売上80万円以上が目安です。上記に書き出した条件はすべて用意できています。
 
本気で労働環境整備をしようとお考えのオーナー様のお役に立ちたいと思っています。コロナ禍で、WEBセミナーやWEBミーティングを開催していますので、お気軽にご相談下さい。
 
 

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