美容室の正しい経営戦略とは|サロンを成功させるために必要なこと

 

2023/3/9

担当 / 取締役 佐々木 誠 

   

 

競争相手も多い美容室経営を成功させるには、現状の正しい認識と結果に結びつきやすい経営戦略が必要です。

経営についてのノウハウを理解しないままに集客や拡大を実施すれば、様々な問題や無駄なコストを増やしてしまうといった失敗を招いてしまうことも考えられます。

今回はそんな経営のポイントをテーマに、失敗しないための経営戦略を解説します。

目次------------
(1) 美容室を取り巻く現状
(2) ありがちな失敗と対策
(3) 美容室経営戦略7つのポイント
(4) まとめ
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(1)美容室を取り巻く現状

厚生労働省の令和3年度賃金構造基本統計調査によると、美容師および理容師の平均年収は31.7歳で約324万円となっています。

  • 平均年齢: 31.7歳
  • 勤続年数: 7.1年
  • 労働時間/月: 172時間/月
  • 超過労働: 3時間/月
  • 月額給与: 265,000円
  • 年間賞与: 60,700円
  • 平均年収: 3,240,700円

出典:厚生労働省「令和3年度 賃金構造基本統計調査

このデータを見ると、一人あたり年間324万円分の人件費がかかるということです。スタッフを増やせば増やすほど対応できる顧客数が増え、年間の売上は上がります。

しかし一方で、人件費も膨らみ、年間の経費は増えてしまうでしょう。

美容室を経営するには、売上と経費のバランスを見極める力が必要です。

 

(2)ありがちな失敗と対策

経営者が陥りやすい失敗の傾向は大きく以下の3つに集約されます。

  • マネジメントができていない
  • 多店舗展開の経営ノウハウがない
  • 経営者として必要な資金繰りに問題がある

経営に失敗しないためにも、それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

 

マネジメントができていない

マネジメントができていないと新規顧客やリピート客を獲得するための施策に時間を割けなかったり、顧客満足のための技術・サービスレベル向上に力を注げなくなります。その結果として売上を確保できない状態となるでしょう。

その他、美容室ではSNSの活用やホームページの運用など、本業とは直接繋がらない作業も行わなければいけません。

マネジメントが求められる場面は多岐に渡るのです。

 

多店舗展開の経営ノウハウがない

多店舗展開することで売上を拡大させたいと考えるオーナーさんも多いかと思います。

ただ、多店舗展開はメリットだけでなく「固定費や経費の増大」や「技術力やマネジメント力のある人材の分散」といったデメリットもあります。

そのために対策として既存店舗で売上を最大化できる工夫生産性を上げられる仕組みを正しく理解して再現性のある状態にしておく必要があるのです。

 

経営者として必要な資金繰りに問題がある

そして一番の失敗の原因にも挙げられるのが、経営者自身の知識不足

経営者と現場で働く美容師では、求められる知識や能力は異なる部分があります。 そのため、売上や経費、人材育成などの知識を蓄え、経営のノウハウを習得することがとても重要となるのです。

 

(3)美容室経営戦略7つのポイント

美容室における経営戦略を考える上で大切になってくるのが次の7つのポイントです。

  • 顧客ニーズを把握する
  • 集客方法を考える
  • 店販に力を入れる
  • スタッフ教育の質を上げる
  • リピーターを増やす仕組みを取り入れる
  • 単価アップのための主力メニューを決める
  • 経費を抑える

詳しく解説していきます。

 

顧客ニーズを把握する

コンビニやファストフード店では必ずその地域のマーケティングを実施した上で店舗の売上シミュレーションを立てますが、美容室も自分のお店のある地域の情報を調べることはとても重要です。

その地域でのニーズの違いは次のような要素によって生まれます。

  • 周辺地域に住んでいる人の年齢や性別
  • 収入などの傾向

店舗をどのような人に利用してもらいたいのか、また利用客にはどのようなサービスを提供すべきなのかをきちんと定め、店舗と地域の特徴を元に分析しながら明確なコンセプトと戦略のベースを作っていきます。

集客方法を考える

決めたターゲット層に対し、どのような営業活動や集客活動を行うのかを決定し、そのターゲットに合った媒体を選定をします。

SNSやホームページ、チラシなどでの訴求は世代や性別などによって見込まれる効果が異なるため、どの層に向けてサービスを提供したいかが決まっていないと誰にも響かない集客を行ってしまう可能性があります。

大手予約サイトなどの活用だけで順風満帆に集客できる時代ではありません。

  • チラシ配り・ポスティング
  • 紹介制度を活用する
  • 手書きの立て看板・POPを設置する
  • 地域のフリーペーパーに広告を掲載する
  • 地元情報サイトに掲載してもらう
  • 自社ホームページを作成する
  • ブログを開設する
  • SNS(Instagramなど)を活用する
  • Googleマイビジネスを活用する
  • Web広告を活用する

この様に様々な集客方法の中から自分のお店に合ったものを活用していく必要があります。

 

店販に力を入れる

店販売上は売上を伸ばすために重要な要素の一つです。

通常のメニューだけだと、お店のキャパシティや回転率の関係上、売上がすぐに限界に来てしまいます。

無理にしつこい売り込みをするわけではありません。

お客様の求めているサインが見られたら上手くセールスに繋げるのが効果的。お客様をしっかり観察することが重要です。

 

スタッフ教育の質を上げる

美容室の経営では、技術やサービスの向上も重要です。

店舗での練習会は実施していますか?

また、お客様の満足度を測るために施術後アンケートを実施したり、サービス内容に対する評価をチェックしたりしているでしょうか。

評価の結果、改善点があれば積極的に見直しを図りましょう。

とは言え、なかなか練習をしたりサービスレベルを向上させるために自店で取り組むには難しい状況があるのも事実です。

他のお店ではどのようにしているのかを把握することも重要です。

 

リピーターを増やす仕組みを取り入れる

顧客のリピート率が高くなれば、新規顧客の獲得にかかる時間やコスト、手間の削減に繋がります。

何もせずにリピート率は向上しません。

必要なのは再来しなければいけない理由を作ることが大切なのです。

この仕組みをきちんと稼働させることができると顧客が固定化し、生産性の向上にも繋がるのです。

 

単価アップのための主力メニューを決める

前述したように、お店のキャパシティによって受けられるお客様の数には限界があります。

そこで重要になるのが単価アップです。戦略の一つとしてきちんと準備をしておかなければいけません。

来店人数を増やすことももちろん大切ですが、客単価の向上に力を入れることで、スタッフの負担を増やさずに売上を上げることが可能になるのです。

他店と差別化できる単価を上げるためのメニューを準備することが重要です。

2つの商品を準備しましょう

マーケティングの世界でよく言われている「フロントエンド」と「バックエンド」の考え方を当て嵌めてみると良いでしょう。

フロントエンド・・・新規のお客さんに初めて買ってもらうための、いわば客引きのための商品(美容室で言うところのメニュー等)

この商品が無いと、なかなかお客が集まらず、いつまでたっても売れないという状況になってしまいます。

バックエンド・・・バックエンドの目的は「利益の確保」「収益の最大化」

新規顧客獲得のためには無料クーポンや格安商品を売り出すため、当然ビジネスとしては赤字になります。

そのため多くの企業では、バックエンド商品によって総合的に利益を出しているのです。

つまり、何でお店の収益を上げていくかを考え、戦略を決めていくことが大切なのです。

 

経費を抑える

経営においては経費を可能な限り抑えることも大切です。

そのためにも、経営者として売上や客数、客単価、リピート率、顧客別売上や固定費など、各経費を把握しておく必要があります。

また、無駄な部分にお金を掛け過ぎていないかをきちんと見ていくことも重要です。

「お客様層に対して無駄なメニューや材料はないか?」「広告費や家賃、光熱費が高すぎないか?」といった点から経費を削減すべきポイントが見えてきます。

しかし人件費の削減は慎重に判断しなければいけません。 スタッフの人数が売上に直結するため、スタッフ1人当たりの生産性を考慮し、売上目標に合わせて適切な人数を見極めなければいけません。

 

(4)まとめ

経営が上手くいかない原因は様々なことが同時多発的に起きてしまう場合が多いです。

美容室オーナーとして経営についてしっかりと学ぶ機会が少ないというのも事実かと思います。また、難しいと感じ避けてしまうこともあるかもしれません

競合ひしめく美容業界で生き残るには、学び続けることも勝つためのポイントです。

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