美容室業界2023年の振り返りと2024年課題と対策

 

美容室業界2023年の振り返りと2024年課題と対策

2023/12/28

担当 / 取締役 佐々木 誠

今年も残すところあと僅か。2023年の美容室業界は多くの変化に直面しました。

みなさまのお店ではいかがだったでしょうか?

この記事では、その変化を振り返り、2024年に向けての主な課題と対策について解説します。

目次------------
(1) 美容業界2023年の振り返り
(2) 見えてきた2024年の課題と対策
(3) まとめ

--------------

(1)美容業界2023年の振り返り

2023年の美容室業界は、経済の動きと共に、利用者の行動パターンにも顕著な変化を見せました。

ここでは、その年の景気の動向と利用者状況に焦点を当てて振り返ります。

 

<業況判断>

全業種の景気動向を見てみます。

引用元:日本政策金融公庫

  • 業況判断DIは、前期から12.0ポイント低下し、8.9となった。
  • 来期は3.1ポイント低下し、5.8となる見通し。

では、美容業ではどうか見てみましょう。

引用元:日本政策金融公庫

他業種と比較しても良い状態に戻っていないのが見て取れます。

 

<売上>

売上の動向はどうでしょうか。

引用元:日本政策金融公庫

  • 売上DIは、前期から3.8ポイント低下し、23.5となった。
  • 来期は4.3ポイント低下し、19.2となる見通し。

引用元:日本政策金融公庫

美容業は例年に戻ってきてはいますが、今後の動向を注意して見ていく必要があります。

 

<利用客数>

次に全業種の客数の推移です。

引用元:日本政策金融公庫

  • 利用客数DIは、前期から4.1ポイント低下し、11.3となった。

引用元:日本政策金融公庫

コロナウイルスの分類が「5類」に下げられた後も、未来が不透明なため、手の打ちようがなく流れに任せて運営している美容室が少なくない現状があります。

最初の頃は、さまざまな政府の支援策によって一時的に困難を乗り越えることができたサロンも多かったでしょう。

しかし、コロナの分類が下がってから、廃業や破産の件数が増えているという実情があります。 利用客数も今後減少していくことでさらに厳しい状況が想定されます。


(2)見えてきた2024年の課題と対策

それでは、来年の課題について見ていきたいと思います。

表でも見て取れるように、美容室業界は固定客数の確保と客単価の上昇という二つの主要な課題に直面しています。

引用元:日本政策金融公庫

 

<固定客数の確保>

2024年に向けた一つ目の課題が固定客を増やすことです。

■重要性

固定客、つまり繰り返し来店する顧客は美容室にとって非常に価値があります。

なぜなら、安定した収益の源泉となり、ビジネスの継続的な成功を支える重要な役割を果たすからです。

さらに、固定客は自身の良い経験を家族や友人に話すことが多く、この口コミによって新しい顧客を獲得する機会も生まれます。

■解決策

固定客数を増やすためには、以下のような取り組みが有効です。

1.顧客満足度の向上

顧客一人ひとりのニーズに注意を払い、期待を上回るサービスを提供することが重要です。

例えば、カウンセリングを丁寧に行い、顧客の希望や好みに合わせた施術を心がけることが挙げられます。

2.パーソナライズされたサービスの提供

顧客の好みや過去の利用履歴をもとに、カスタマイズされたサービスを提供します。

たとえば、前回の訪問で気に入った特定のスタイリストやトリートメントを記憶し、次回の予約時に推薦するなどが考えられます。

3.定期的なプロモーションやリワードプログラムの導入

顧客が再来店する動機を作るために、特別な割引やプロモーションを定期的に行います。

また、来店回数に応じて特典が得られるリワードプログラムを設けることで、繰り返し来店する顧客を増やすことができます。

これらの戦略を通じて、顧客に美容室への愛着を持ってもらい、長期的な関係を築くことが、固定客数の確保につながります。

 

<客単価の上昇>

課題の二つ目は、客単価を上げることです。

■重要性

客単価とは、一人の顧客が平均してどれくらいの金額を支出するかを示す指標のこと。

客単価を上げることは、美容室の収益性を向上させる上で非常に重要です。

市場が競争激化している現在、単に多くの顧客を獲得するだけでなく、一人当たりの売上を増やすことがビジネスの成長と安定に直結します。

■解決策

客単価を上昇させるための具体的な方法は以下の通りです。

1.高価格帯のサービスやプレミアム製品の導入

特別なトリートメントや最新の美容技術を取り入れた高価格帯のサービスを提供します。

また、高品質なヘアケア製品や美容アイテムを取り扱うことで、顧客がより多くのお金を支払う価値があると感じるようにします。

2.アップセルやクロスセルの戦略

アップセルは、顧客に通常より高価な製品やサービスを提案することです。

例えば、標準的なヘアカットに加えて、特別なトリートメントやカラーリングを提案します。

クロスセルは、顧客が興味を持ちそうな関連製品を提案すること。

たとえば、ヘアカットを受けた顧客に、ヘアケア製品やスタイリング用品を勧めるのが一例です。

3.顧客体験の向上

顧客が快適で満足のいく体験をすることで、彼らはサービスに対してより高い価格を支払うことに納得しやすくなります。

店内の雰囲気作り、接客の質の向上、施術の技術力の高さなどが、顧客体験の向上に寄与します。

これらの戦略を実施することで、一人当たりの顧客からの収益を増やし、結果として美容室の全体的な収益を向上させることが可能となるでしょう。

 

(3)まとめ

2023年は、美容室業界にとって多くの変化と挑戦の年でした。

経済全体の動向と顧客の行動様式に大きな変化が見られ、これは業界全体に影響を与えました。特に、コロナウイルスの分類変更後の期間には、多くの美容室が経営上の困難に直面しました。

利用客数の減少が予測される中、2024年の主要な課題は固定客数の確保と客単価の上昇となります。

解決策として、顧客の満足度を高めるために個々のニーズに対応したサービスの提供、パーソナライズされた施術、プロモーションやリワードプログラムの導入が推奨されます。

客単価の上昇については、高価格帯のサービスやプレミアム製品の導入、アップセルやクロスセル戦略の実施、そして顧客体験の全体的な向上が必要です。

2024年に向けて、美容室業界はこれらの課題に対処し、不確実な市場環境に適応しながら成長を遂げる必要があります。

 

我々レボルではそうした美容室の課題を解決させるために必要なのは「教育」と考えています。

学ばなければ新たな行動は起こせません。 レボルでは様々な立場の方に合わせた各種セミナーをご用意しております。

(セミナー一覧はこちら→セミナー・見学会 | 株式会社レボル (revol.co.jp)

経営者としての身につけておくべき力に関するセミナーなどお役に立てる情報を取り揃えております。ご不明な点がございましたらお気軽にご連絡ください。

本年も大変お世話になりました。
2024年もまた皆様のお役に立てるよう従業員一同精進して参ります。
何卒よろしくお願い申し上げます。

レボルLINE公式

お問い合わせは下記へ

美容室でのコロナ対応おすすめ記事

美容室オーナーがコロナウイルス感染して分かったこと

社員でコロナ陽性者が出て、私自身(代表取締役社長 平井伸幸)も陽性者になりました。
実体験として「美容室のコロナ陽性者への対応」について追記します。

スタッフとお客様の感染予防:応用編

緊急事態宣言が解除されましたが、WITHコロナの長期化、第2波のおそれ、美容室でのクラスター発生と予断を許しません。

基礎編にくわえて、応用編では、すこしハードルは高いですが、ここまでやればお客様に向けアピールできる感染予防をあげてみます。

スタッフが感染したらどうなるのか

スタッフが発熱!?体調が悪い!?
美容室オーナーは一気に不安になります。
もしもそうなってしまった場合の対応は?


 

↓WEBセミナーのお知らせ・ご案内

 

◎はじめてのオーナー様、「仕組みで売上が上がるレボルシステム」についてはこちら

 

◎お問い合わせはコチラ