QBハウスの値上げから、メニューアップ、単価アップを考える

担当 / 代表取締役 橋口 禎友

 低価格・短時間サービスで成長して来たQBハウスも戦略の見直しが行われています。

 

■ QBハウスの値上げ

1996年11月第一号店(東京都内)をオープンして以来、1,000円カットを売り物にして成長して来たQBハウス。
ここに来て戦略の見直しが迫られる。戦略の見直しをして料金アップへ。1,080円から1,200円へアップ。ここは慎重にいかないと、価格で勝負して来ただけにいきなり120円アップでは驚くでしょう。
 
但し、今までお客様が割安感を感じていたのであれば、スムーズに受け入れて貰えるのではないでしょうか。
 
もう一つの戦略として1,500円前後のサロンも展開をする予定。おそらく一斉にはしないと思います。
数十軒をモデルで様子をみながら進めて行くものではないでしょうか。ここに来て個人店に近い1,000円サロンに10%~20%位お客様が流れるかも知れません。

但し、1,000円サロンが1,200円のQBよりも低レベルの仕事やサービスをしていたら、お客は改めてQBの良さを再確認し帰って行くでしょう。
たった120円されど120円です。
 

■ メニューの作り方

 
通常サロン形態を取っているところでも、同じ事が言えるのではないでしょうか。
 
客数が伸びないからと安易に単価を上げようとして、お客からの反応がイマイチ、自然消滅のメニューになる可能性大。その場凌ぎのメニューはお客に取っては何の魅力も無い。
 
メニューを増やせばスタッフの負担も多くなり、仕事全体の内容レベルも落ちて来て本末転倒。メニューを考えるに当たり前の事ですが、そのメニューが本当にお客に喜んで貰える或いはお役に立てるのか?を真剣に考える必要がある。
 
その真剣に考えた事がスタッフにしっかり落とし込め、それをスタッフがお客に嬉々として伝えるこの流れが一番重要である。
 
スタッフとしてはここが重要なポイント。一番身近なお客に本当に自信のあるものを勧め施術する訳ですから、目の前で結果も出さなくてはならない。
ここの部分を疎かにしないで、徹底的に話し合いをするべきだと思います。
 
この形を成してから、価格や利益仕事の流れ材料費等を考えるべきだと思います。レボルではオゾントリートメントと言うメニューがあります。このメニューは30数年前に考案し、未だに稼ぎ頭のメニューです。

お客にとって、とても気持ちが良く頭皮・髪の毛等にも非常に良く時間単価も良いので、直営店では80%以上の方が施術を受けます。
 

■ メニューを成功させるために必要なこと

 
殆どのサロンで見受けるメニューは、大体高い比率のものでも30%位。
オマケに周りのサロンから直ぐにでも真似される内容が多いです。このような状況が多い中どのようにして価格を上げて行くか?

一番はなんと行ってもスタッフ教育です。これはとても時間がかかります。しかし、このスタッフ教育をないがしろにして長続きはしないです。
ここさえ抑えられればどんなメニューも成功したに等しいと思います。
 
売上を上げたいと思った時に何故売上を上げるのか?何故利益を出さなくては成らないのか?QBハウスでは利益を今まで以上に出し、優秀な美容師の待遇改善につなげていくのが目的だそうです。