香港で開催された美容の展示会「COSMOPROF」を通じて感じたこと

担当 / ブランド開発部 MGR 佐々木 誠

11月13日~16日の期間中、香港で開催されていたCOSMOPROFの視察に行ってきました。
中国の美容業界では二つの大きな展示会があります。
一つは「CHINA BEAUTY EXPO」。
中国本土のバイヤーの来場が多いと言われ、もう一つの展示会である「COSMOPROF」は世界各国から来場者が集まると言われています。

 

■ 激化する中国・アジアの美容市場を見て感じたこと

COSMOPROFは今回2会場(①原料、OEM、パッケージ、設備、②香水・コスメ・洗面用化粧品、自然健康用品、健康食品・飲料・栄養サプリメント、美容院用品・器具、ネイル用品、スパ・ウェルネス用品他)で開催され、日本の美容系展示会の比にならないほど出展社数や来場者数・来場している人種の数が多かったです。
 
香港はアジアの主要市場から4時間の飛行距離内にあり、5時間のフライト範囲内に世界人口の半分が住んでいると言われるアジアの中心都市でというのも頷けます。
 
各ブースを回って歩く中で各国の特色や今のトレンドがよく見えてきました。
美容院用品系の中でカラー材の出展企業が多く、中でもヨーロッパからの出展企業が目立っていました。
海外の方が薬事法などの規定が緩く、強い薬剤が存在します。結果的にカラーの種類が豊富で来場者も賑わっていているようでした。
今の中国には、韓国を筆頭に、豪州、米国、欧州と世界中からメーカーが市場を狙いにきており、現地のメーカーも、低価格でも高品質な商品を発表するようになって来たという話もあります。

 

■ 成長マーケットへチャレンジする企業

ではなぜ企業は海外へ進出するのでしょうか?
 
日本国内の市場と世界市場を比べると、その規模は10倍程違う。単純に考えて同じ努力をするのであれば、得られるリターンは10倍大きい方が良いということです。
日本の企業と欧米の企業の圧倒的な違いの一つは狙う市場の大きさだと思います。
 
日本の企業の大半は日本の市場のみを対象としているのに対し、欧米の企業は初めから世界市場を視野に入れているところが多いです。
世界市場は年率何%かずつ伸びていますが、日本はここ数十年GDPは横ばいです。
おそらく今後これ以上国内市場の伸びを期待するのは難しいとも言われています。
現状日本市場で上手くいっている企業もいずれ下降の流れに逆らえなくなることを予測し、新たなマーケットに積極果敢にチャレンジしている現状がそれを物語っています。
 

■ 日本企業と韓国企業の差

今回の視察で感じたのは日本の出展企業と韓国の出展企業の違いでした。
どこに違いを感じたかというと、日本の企業は日本のブランドを前面に出し日本人向けに作った商品を売り込む感じに対して、韓国の企業は中国をよくリサーチして中国市場に合わせたマーケティングから売り込みをしているように感じました。
中国の美容業界で韓国式美容が広まりを見せているのもそういった背景があるからかもしれません。
 
今回は非常に勉強になりました。
今後もアンテナを高く情報を収集し、より良いサービスが展開出来るよう努めて参りたいと思います。