美容室の海外出店 中国上海への出店にかける思い

担当 / 取締役 副社長 平井 伸幸

中国上海への出店を予定しています。中国への出店はレボルにとって大きなチャレンジになります。お取引レボルサロン様に、新たな選択肢として海外出店の成功事例を提供したいと思います。

 
先日、外越のブログにあったとおり、この秋に中国上海へ美容室を出店する計画があります。
9月にOPENしたばかりの大きなショッピングセンターに「ジャパンビューティ」 のコーナーができ、その中で美容室を出店するチャンスを頂きました。
 
わからない事だらけで、模索中ですが、ひとつずつでも課題を乗り越え、成功させたいと思います。
というのも、数年前から海外出店はビジョンとして持っており、やっといいチャンスが巡ってきたという思いです。今回は、海外出店に至った思いを書いてみます。
 

 

(1)アジア圏は成長市場である!

アジア圏は世界でもナンバーワンの人口増加エリアです。
これまで日本や中国の高度成長を後押ししたのは、「人口ボーナス」を背景とした人口増が根本理由です。人口増加の局面でイノベーションが起こり、労働生産性が向上してきたのです。

 
中国は13.8億人で世界1位です。
 
ASEAN10か国の人口
インドネシア2.5億人
フィリピン1億人
ベトナム9千万人
タイ7千万人
ミャンマー5千万人
マレーシア3千万人
カンボジア1.5千万人
ラオス7百万人
シンガポール6百万人
ブルネイ4百万人
に達しています。
 
10カ国の人口を合計すると6億2千万人になり、日本が6個あるイメージです。
EU27カ国の5.3億人や米国、カナダ、メキシコが参加する北米自由貿易協定(NAFTA)の4.5億人と比較してもその人口の多さは明らかです。
 
また先進国における経済成長が鈍化する中で、シンガポールやブルネイを除く多くの国が5~7%の成長を達成しているのです。日本の戦後のように急成長する市場が、すぐとなりにあるのです。
 

(2)日本人と近いファッション性・民族性

経済が成長するとおしゃれになる人が増え、美容マーケットは大きく成長します。その際に、方向性として日本人に近い価値観を持つと想像できます。
 
それはかつて日本が、アメリカがおしゃれだった時代と同じように、アジアの人にとって日本がおしゃれになると思います。それはエンターテイメント分野(音楽、ドラマ、漫画、アイドル)が先行し、アジアの人に受け入れられていることから確信します。
 

 
また人口増加のあと、少子高齢化、中高年の増加というステージに移っていくことも、日本が経験のある分、優位と思います。
美容室では、アジアの人の髪質が日本人に近いということも見逃せません。
 

(3)日本の技術力・マネジメント力

美容関連が第5の成長分野と、位置づけている中国において、日本の美容室に期待することは、①美容師の技術力 ②日本企業のマネジメント力 ③安心できる日本製品 との事です。
 
富裕層が増え、美容への関心が高まる中、美容資格のない中国やアジアの国では、誰でもカットできることから、品質の差が大きく、より本物志向が強まっていきます。そんな状況で日本の美容師の技術力にはブランド価値があり、中国上海では日本人のカットは8,000円ほどになっています。日本の美容師の技術が高く評価いただけるのは、大変魅力的です。
 
また、現地にあわせた上で、きめ細かくマネジメントをしていく力も期待されています。
ここは、大いに勉強していかなければいけないところです。日本人が偉そうに指示だけしていたら、間違いなく失敗します。
 
たとえば、日本のコンビニが海外出店を加速する中で、勝ち組・負け組の差がはっきりしているのも、コミュニケーションとマネジメント点が大きな理由との事でした。
 

(4)人材交流

上記と関連して、アジアで働く美容師さんにとって、日本の美容技術の指導教育には、大いにチャンスがあると思います。ビザや資格の問題がありますが、外国人に日本に来てもらい教育をすることができればと思います。
 
スタッフ不足に悩む美容室が多い中、少しずつ規制緩和の流れもありますから、外国人が美容室で働く時代もありえると思います。
 
また逆に、日本の美容師が海外に行き、言葉も通じない環境でカットをする経験が持てれば、大いにスキルアップにつながると思います。8,000円もらえる技術力が本当にあるのか試練ですが、モデル集めすら難しくなっている状況で、毎日20人も30人もカットする環境をもてるとしたら、大変魅力的です。
 

 
異業種のある偉大な経営者の方から、これから10年・20年を考えた時、中小企業であっても、「海外にチャレンジしないという選択肢はない」と言っておりました。
 
実際、上海視察に、「羽田からたった2時間30分」で行き、本当にすぐ近くにチャンスがあるんだと実感しました。まだ不安は多いですが、実際に展開できたら、お取引サロン様で若い経営者のみなさんと海外視察ツアーをしたいと思います。