美容室において、次回予約80%以上を達成するには

担当 / 取締役 中村 文男

レボル直営美容室では、特に値引きや特典などをつけずに、次回予約率を80%以上とれています。
今回は、次回予約の必要性と、予約率を高めるポイントを整理してお伝えしたいと思います。

 
■ レボルの3本柱 「次回予約」の歴史
レボルは創業しました今から約30年前は、予約制を導入している美容室はほんの僅かでした。創業当時から、美容師さんのOL並みの労働環境の実現をテーマに掲げて居りましたので、美容室の予約制にするべき!と提案して参りました。
 
当時、直営店はありませんでしたが、予約制定着のポイントや具体的な告知方法などをミーティングでお伝えして、沢山のレボル導入サロンが予約制を導入して喜んで頂きました。
 
北陸地方のある美容室で、予約制を提案した所、先生とスタッフさんは納得して頂いたのですが、地方議員をされているご主人から、『この地域では予約制は無理!失客に繋がる!』と強い反対がありました。
 
何とかご理解を頂いて、導入になりました。その半年後先生が、急病で一ヶ月の入院になりましたが、予約を頂いているお客様に連絡をとり、お客様へのご迷惑を最小限に留めると共に、売上も大きく下げることが無かった。その時に、ご主人から感謝の言葉を頂きました。
 
さて、21年前に直営1号店として美容室コモドがスタートしました。その時は予約制ではありましたが、次回予約はほぼ0でした。既にレボルサロン様が次回予約を導入しておられる所も見受けられる中で、中々実現出来ずにいました。
 
次回予約の必要性を強く感じたのは、約10年前にスタッフの週休2日制と残業支払いを決めてからです。

 
幸いにもカラー会員さんが1スタッフあたり75人以上居られたので、半年で次回予約が50%以上に成りました。そこからはタイムアップの努力や予約の入れ方などのミーティングを重ねて、80%から85%の次回予約を頂いています。
 
以前の美容業界誌の編集長が、プレスト川口店を見学に来られた時に、値引きやポイントサービスをせずに、次回予約85%を維持できていることに驚いて居られました。
 
次回予約を80%以上にするポイント
次回予約80%以上達成するためには、次の3つのポイントがあります。

 
(1) カラー会員
1年間カラーで定期的に来店されますので、お客様もスタッフも来店サイクルが把握できており、スムーズに次回予約を提案し受け入れて頂ける。
 
(2)タイムアップ
トレーニングの結果、例えばカラー&パーマが2時間半から3時間で終わるので、お客様の不満が少なく、次に来店される方も待たされることが無い。
 
(3)チームワーク
レボルシステムは、前処理や放置時間などが決められているので、個人によるバラつきが少なくチームワークで仕事ができる。
 
ここで、7年前の事例をご紹介します。3・11の東北地震のあと、埼玉県では計画停電が行われました。あの時は旅行やオシャレは自粛モードでした。また、日中に3時間ほど停電になるため、さらにお客様の受けいれは難しく、近隣の美容室は通常の50%前後の稼働率に落ち込んでいたようです。
 
直営店のコモドやプレスト川口店では、次回予約を頂いていたお客様に計画停電がある場合は、事前に時間変更を連絡させて頂きました。
 
また、自粛されているカラー会員様には、『そろそろカラーの時期ではないですか?00日は空いておりますが?』と連絡させて頂きました。その結果8%の売上ダウンに留めることが出来ました。

 
美容業界で課題になっている、社会保険導入、週休2日制や残業問題を解決する為には、如何にして効率よく売上を上がるか?大きなテーマです。値引きやサービスに頼らずに次回予約80%以上実現する事は有効な手段です。そのために(1)~(3)の仕組みを上手く生かしてみては如何でしょうか!