車販売に力を入れるガソリンスタンドの狙い 美容室の時間の使い方

担当 / 代表取締役 橋口 禎友

 ガソリンスタンドの戦略と、ちょっとした工夫には、美容室の売上アップ、生産性アップのヒントがありました。

 
私の行きつけのガソリンスタンドは、お客様の囲い込みとして中古車の販売に力を入れ始め、売れる時は月に6台~7台売れているそうです。車を販売する事により、少しの利益は有るそうです。
 
本当の狙いはアフターフォローで、定期的に利益を出すような仕組みを取っています。日々の燃料代、オイル交換、タイヤ交換、バッテリー交換、洗車、ワックスがけ、車検等他のディーラーで買ったお客はどうしても燃料だけを入れ、定期整備の方はどうしてもディーラーに持って行くそうです。
 

 
その対策としてお客から頼まれた車を安く買い、お客にも安く販売する。
すると、お客も良い買い物をした。万が一故障したらGSが面倒みてくれるので安心。その為か最近は新車まで売れるようになってきたそうです。車を販売して得る利益よりも定期整備の利益の方が遥かに良いそうです。
 
昔、定期整備はGSが担っていました。しかし、GSが燃料だけ売っていても利益が出た時代は良かったのですが、最近の車は燃費も良くなり、燃料を入れる回数も減って来て、オマケに一回の入れる燃料量も減って来ています。
 
私の行きつけのGSはいつ行っても忙しくしています。特に高級車のオイル交換とタイヤ交換はかなり多いそうです。一番利益が高いメニューですから。
 
美容室で言うとパーマ・カラーでしょうか。行きつけのGSはタイヤ交換やワックス掛け等で時間がかかる時は代車を出しています。お客は無駄にGSで時間を過ごすより仕事をしたいわけですから、代車を借りてじっくり仕事をして夕方に行くと自分の車がピカピカに仕上がっているので気分良くお金を払って車を受け取る。
 
因みにこのGSの代車はレベルの高いクルマを用意しています。この様にしてちょっと創意工夫すると、お客はディーラーからGSに乗り換えてくれるのですね。
 

 
これは我々美容室に置いても同じ事で、創意工夫が必要になると思います。この部分スタッフには気付き難いので、店長やオーナーが早めに気付き行動する事が最重要課題になると思います。
 
美容室では重いメニュー(カラー・パーマ等)になると代車とは行かないので、丁寧な仕事でタイムアップが必要となって来ます。このタイムアップは変に難しく考えると難しいですが、どの様にしたら簡単にタイムアップが出来るかを真剣に考えれば割と簡単にいきます。
 
重いメニューをタイムアップするには、先ずはお客様のライフワークや性格を知る必要が出て来ます。美容室に置いてはどうしても週末は混んで来る可能性が出て来ます。この忙しい週末にタイムアップするのは限界があります。割とゆったりする曜日にお客様を誘導するとタイムアップが可能になります。お客様は何が何でも週末に来たいと思っていません。
 

 
帰れる時間が判りづらいから時間に余裕のある週末に来ている場合が結構多いです。平日9時に入店し、お昼前に余裕を持ってサロンを出る事が可能だとしたらどうでしょう。時間に追われている人や時間を大切にしたいと思っているお客様は間違いなく平日に来てくれると思います。お客様側もサロン側も担当者もちょっと工夫すればみんながハッピーという平日の使い方が可能になると思います。