担当 / 店舗運営部 MGR 加来 愛弓
今回よりコラムに参加させていただきます店舗運営部の加来です。よろしくお願い致します。 何について書こうかとだいぶ悩みましたが、スタッフ教育について書きます。 |
■ 店長人生を変える後輩との出会い
私は今から約5年前にあるスタッフとの出会いで大きく人生が変わったと言っても過言ではないです。
彼女は美容学校を卒業して20歳で入社してきました。研修を終えて、配属先が私が店長をしている店舗になりました。色んな意味で彼女との出会いは衝撃でした。
最初は会話もままならないというか・・・なかなか話も伝わらずとにかくミスが続きました。彼女のようなスタッフは初めてで私もとても悩みました。そうこうしているうち、半年後に九州の同じ店舗に移動になります。
彼女を一人前の美容師、社会人にする為にとにかく関わりました。提出書類の誤字脱字、朝礼・終礼で日本語がおかしければその都度修正と・・・ただの美容師ではなく、一社会人としてたとえ美容師を辞めても生きていけるように育てようと決めていました。
とてもうざい先輩だったと思います。それでもとにかく手取り足取り関わりました。
彼女は25歳で地元に帰ると決めていました。まずは25歳で地元に帰るときのイメージを明確にしました。たくさん書きだしてもらって、どんな美容師になりたいのかを共有しました。
そして現状です。そのギャップが課題になります。課題の優先順位を決め、具体的にどう克服していくかを一緒に決めました。そして、徹底的に管理しました。
■ 感情ではなく、愛情で接する
周りから見れば厳しい指導もあったと思います。彼女もよく泣いていました。でも私の中で一貫していた事は、愛情ありきだという事です。自分の感情で何かをいう事は全くありませんでした。こちらも本気です。
だんだんとそれが相手にも伝わり、応えてくれるようになりました。
目に見える成長を遂げ、外のサロン様に派遣にでたりひとりで臨店講習に行けるまでになりました。4年半一緒に働きましたが、昨年11月に新規サロンのオープニングスタッフとして地元に帰りました。
美容業界全体で離職率の高さ、スタッフ育成はどこのサロンも悩んでいると思います。
私たちが美容師になりたての頃と同じような教育では、今の若い子は続きません。スタイリストデビューして、美容師としての本当の楽しさを知る前に辞めてしまう子も多いです。
だからこそ早く育ててあげなければいけないと私は考えています。もちろん本人のやる気の問題もありますが、ある程度のところまでは上のスタッフが主導で引っ張る必要があると思います。
受け身でスタッフがやる気になるのを待っていては、仕事がつまらなくなって辞めてしまいます。テストに合格したらOJTで学べる事の方が多いです。
最初は緊張するしドキドキしながら入客すると思います。でもそのドキドキが大切で、ドキドキするからどうやったらいいかを真剣に考えるし、次はこうしよう、ここは良かったなど・・・そこに成長があるんだと思います。
アシスタント時期が長いサロンもあり、いろんな考え方があるとは思いますが、最初から完璧にできる人はいません。テストに合格していれば、少しの失敗などこちらで責任がとれる範囲のことがほとんどだと思います。
■ 教える人が一番教わる
私は彼女からもいろんな事を学びました。今までも何人もの後輩を育てたつもりでしたが、彼女ほど本気になって育てたスタッフが他にいたでしょうか・・・それはいつしか私自身のモチベーションにもなり、彼女の成長が自分の喜びになっていきました。
美容師に限らず時代とともに教育の仕方も変わるべきだと思います。
特にレボルシステムはチームで売り上げを上げるのが強みです。どんなに売り上げを上げれるスタイリストも、他のスタイリストやアシスタントのヘルプがあって成り立っています。一人前の美容師を育てる為に、その子の人生を背負うくらいの覚悟を持って上のスタッフが関われば、もっと早く成長してお互いに仕事がより楽しくなるのではないでしょうか。